================================================================== <レジストリの修正> ●1)前提知識1:Office アプリケーションのIID ●2)前提知識2:Office アプリケーションのタイプライブラリのバージョン ●3)修正手順 ************************************************** ●1)前提知識1:Office アプリケーションのIID ************************************************** IIDとはInterface ID(インターフェイス識別子)の頭文字であり、 特定のCOMインターフェイス(呼び出しルール)を識別するために割り当てられた GUID(重複しない識別子)のことです。 Officeの主要アプリケーションのIIDは下記のとおりです。 ・Microsoft Office:{2DF8D04C-5BFA-101B-BDE5-00AA0044DE52} ・Microsoft Excel :{00020813-0000-0000-C000-000000000046} ・Microsoft Word:{00020905-0000-0000-C000-000000000046} ・Microsoft Power Point:{91493440-5A91-11CF-8700-00AA0060263B} ・Microsoft Outlook : {00062FFF-0000-0000-C000-000000000046} ************************************************** ●2)前提知識2:Office アプリケーションのタイプライブラリのバージョン ************************************************** Officeアプリケーションのライプライブラリ(他のプログラムからCOMを 利用するために参照されるもの)にはバージョンがあります。 このバージョンは、ユーザーに馴染みのあるアプリケーションのバージョン (Excelの"2013"等)とは異なるので注意してください。 アプリケーションのバージョンとタイプライブラリのバージョンの対応は 下記のとおりです。掲載のないものについてはご容赦ください。 アプリケーションのバージョン  タイプライブラリのバージョン ―――――――――――――――――――――― Office 2003(Ver.11)      2.3 Office 2007(Ver.12)      2.4 Office 2010(Ver.14)      2.5 Office 2013(Ver.15)      2.6または2.7 Office 2016(Ver.16)以降    2.8 ―――――――――――――――――――――― Excel 2003(Ver.11)       1.5 Excel 2007(Ver.12)      1.6 Excel 2010(Ver.14)       1.7 Excel 2013(Ver.15)      1.8 Excel 2016(Ver.16) 以降   1.9 ―――――――――――――――――――――― Word 2003(Ver.11)       8.3 Word 2007(Ver.12)        8.4 Word 2010(Ver.14)       8.5 Word 2013(Ver.15)       8.6 Word 2016(Ver.16) 以降   8.7 ―――――――――――――――――――――― PowerPoint 2007(Ver.12)  2.9 PowerPoint 2010(Ver.14)     2.a PowerPoint 2010(Ver.14)     2.10.0.0 PowerPoint 2013(Ver.15)    2.b PowerPoint 2016(Ver.16) 以降 2.c ―――――――――――――――――――――― Outlook 2003(Ver.11)   9.2 Outlook 2007(Ver.12)   9.3 Outlook 2010(Ver.14)   9.4 Outlook 2013(Ver.15)   9.5 Outlook 2016(Ver.16) 以降 9.6 ―――――――――――――――――――――― ************************************************** ●3)修正手順 ************************************************** ※以下にご案内する方法はレジストリの変更となります、  操作には十分お気を付け下さい。 念のため、事前にバックアップすることを推奨します。 参考)Windowsでレジストリをバックアップおよび復元する方法     http://support.microsoft.com/kb/322756/ja 1.レジストリエディタ(regedit.exe)を起動します。 (Windows の検索メニューで"regedit"と入力して Enter を押して下さい。) 2.レジストリエディター画面で、レジストリの一番上(コンピューター)を選択しておきます。  -----------------------  ∨ コンピューター  (←こちらを選択)   >HKEY_CLASSES_ROOT   >HKEY_CURRENT_ROOT   >HKEY_LOCAL_MACHINE   >HKEY_USERS   >HKEY_CURRENT_CONFIG 3.[編集]>[検索]から検索画面を開き、以下2つだけチェックをONにします。  ・「キー」   ・「完全に一致するものだけを検索」  (「値」「データ」のチェックは外します。) 4.「検索する値」に"{アプリケーションのIID}"をコピー&ペーストします。   波括弧{}も含める点に注意してください。   例えばExcelの場合は{}も含めて {00020813-0000-0000-C000-000000000046} をコピー&ペーストします。   5.検索を実行します。  検索がヒットしたら、その下位フォルダを表示します。  ライプライブラリのバージョンのキー(フォルダアイコン)が表示されます。  現在インストールされているアプリケーションのバージョンのキーがあるはずです。  ★それに加えて(並列して)、すでにアンインストールしたバージョンのキーが   残っていたら、アンインストールしたバージョンのキーだけ削除します。  例)Excelの場合   下記はExcelのタイプライブラリのバージョンが   1.7(つまり、Excel2010のもの)と1.9(Excel2016のもの)が並列に存在する状態です。       ∨ {00020813-0000-0000-C000-000000000046}      > 1.7     > 1.9   この場合、現在実際にインストールされているのはExcel2016で、   Excel2010は既にアンインストール済みであれば「1.7」を削除します。 6.手順5.を繰り返します(F3を押すと続けて検索できます)。  おそらく1アプリケーションにつき2箇所~4箇所ほどヒットすると思われます。 7.他の主要アプリケーションについても、手順2.~手順6.を繰り返します。 8.レジストリエディタを閉じて、動作を確認してください。 ==================================================================